山ごもれるやまとしうるはし

いろんな場所を訪ねたり、小さなことなど

難波大道を歩く

あけましておめでとうございます。
って、遅すぎますけど。 

 

あわただしかった年末年始も過ぎ、あっという間に一月も下旬に突入しました。
まあとにかく月日の過ぎるのが早いこと早いこと、、、これからまるで坂道を転がり落ちる雪だるまのごとく時間が過ぎていくんだろうなぁ…

 

昨年秋には、高校時代にとても親しかった友人がガンで他界し、少なからずショックを受けてしまったりもしました。
世間は虚仮、人って生まれてくる時も死ぬ時もひとり、そしてその人生なんてまことにうたかたのごとく 広大な宇宙の歴史の中のほんの一瞬の輝きなんだなとちょっとしんみりもしてしまいました。

しかし、生きてる自分はそんな感傷に浸ってばかりいても仕方ないですね。
日々感謝して楽しくすごしていかねばね。

 

 

ということで、先日ちょっとした用事があって阿倍野界隈に行きまして。
いつか実行したいと思っておりました『「難波大道」を歩く』をついに実行してまいりました!

 

難波大道というのは、古代難波宮から奈良方面に伸びていた長い道です。
日本書記には613年(推古天皇21年になります)に「難波から京に至るまでに大道を置く」という記述があります。
その道の、天王寺から難波宮までを歩いてみようと思い立った次第です。

 

行ったのは1月20日、おとといです。

今日22日はすさまじく寒いですけど一昨日はお天気も良く、これは大道日和だと勝手に納得して歩きました。

では天王寺駅あたりから出発!

まずは天王寺駅の東あたりを過ぎたところから出発です。
この通りがそれらしいなと歩きます。

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これが難波大道です、なんて標識はまったくなくて、なんとなくこんな感じかな、と手探りの状態です。私が気づかなかっただけかもしれませんが。

この道それらしいよね?とか独り言なんかつぶやいて歩きます。

 

 

早速寄り道、竹本義太夫のお墓のあるお寺発見。超願寺です。

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入ってみたらなんかすごく新しいお墓で(建て替えたんでしょうか)ちょっと驚きました。
といっても、人形浄瑠璃なんてまったく門外漢なので手を合わせるだけで終わりました。

 

もとの道に戻り、ほんとにこの道でいいのかな~と考えながらふと顔をあげると「大道」の地名発見!これはうれしかった。
やはりこのあたりが難波大道の名残なんだなと。

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ちょっと気を強く持ちながらまっすぐ歩くと第一ランドマークが見えてきました。そう、四天王寺です。

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おおお~~~!と近づきましたが、中には入らず。

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そのままお寺を左に見て東の塀沿いに歩きます。

 

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なんか古の雰囲気が残ってるなと感じながら歩きます。

来た道を振り返ると、結構道幅が広い。
まさに「大道」の名残なのかも。

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そのまま進んで東大門の前に出ました。

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この門は私外から見たことなかったです。
まぁ、ここらへんに住んでないし、四天王寺に入るなら極楽門から入ってたような気がするし。んだもんでこの位置に立つってことがまずないわけです。

 

 

んでもって、四天王寺も華麗にスルーしてさらに歩くと勝山通りに出て、道の向こうに五条宮が見えてきます。

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通りを渡って西に行くと上町筋に出てしまうので東の道に入ります。
真法院町の五条公園の角、このあたり(グーグルマップによると)難波大道跡らしい。

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なにか書いてあるかなと見ましたが、町?の掲示板があるだけでなーんの説明もありません。

いずれにしてもここら辺が大道の名残のようだから、そのままずんずん歩きます。

 

 

そしてここが難波京南九条朱雀大路跡。

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道の真ん中が中州みたいな感じで区画してあります。
乗り捨てられたような自転車がそこはかとない哀愁を醸し出してます。
勿論なーんも書いてありません、グーグルマップ、おそるべし。
もしかしたら私の地図が古いから書いてないだけかもしれないですね。最新の地図なら明記してあるのかも。
地図、買い替えようかな。

 

 

さらに歩きまして、ここらへんが難波京南八条朱雀大路跡。

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そして、さらに進んでちょっと狭くなった昭和な通りを歩きます。
かつてはここもにぎやかな商店街だったんでしょうね。

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そのままとことこ歩くと十字路に出まして、もう何の面影もないのかなとふと上の標識を見ますと「細工谷」の文字が!
そう、難波大道は細工谷も通過するんです。

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というわけで細工谷遺跡のモニュメント地蔵がバルナバ病院の前にあります。
なぜかおじいちゃんが犬とずっとそこにいたので正面から写真撮れませんでした。

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向こう側におじいちゃんと犬がいたんです。

んで、これがそのお地蔵さんの前の道、清風学園や石が辻公園の前の道ですが、名前がわかりません。
見ると東に向けてドーンと下がってます、
まさに谷ですね。

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気分はブラタモリ

 

 

さらにまっすぐ北に進むと近鉄上本町の駅が見えてきます。
脱線ですが、歩いていたらとても素敵なお花屋さんがありました。
切り花、鉢植え共にいいのがいっぱいあって、機会があればまた来ようと思いました。

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本町駅を過ぎ、千日前通りを渡り、東高津公園の横を通ってそのまま北上すればいいのですが、ちょっと寄り道して真田丸の碑です。
一時とても話題になりました。

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んでまあ、寄り道から清水谷の本来の大道であろう道に戻り、ここらへんが南三条朱雀大路跡あたりです。

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 (寄り道から大道に戻る時、道の先に難波宮も見え始めました。正面に見える大きな木があるところが難波宮↓)

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長堀通りを渡り、ここらが南二条朱雀大路跡。らしい。

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意識してないとなーんもない、普通の通りです。
全部そうなんですけどね。

 

さらに道を北上するとなんということでしょう、大阪市立聴覚支援学校に突き当たります。朱雀門跡はこの学校の中らしい。

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ということで、まっすぐ北上はできないので迂回して広小路公園の前に。

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さあ、この公園を背にして立つと目の前が難波宮公園です!

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うわー、着いた、難波宮公園!!なんか感動しました。

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出発がおよそ3時で、着いたのが5時半でした。
すっかり誰そ彼どきになっちゃった。
大極殿の向こうの大阪城天守閣もライトアップしています。

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少し左(西)に目を転ずると大阪歴史博物館とNHK大阪も。

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うーーーー、私、じつはこの公園ほんとに好きなんです。

 

見上げれば、細い細い三日月が「到着おめでとう!」とささやいてくれた気がしました。

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今回難波大道を歩いてみて私が感じたのは
「思ったより難波宮天王寺って近いんだな」ということです。
2時間以上かかったくせに、と思われるかもしれませんが、それは手探り状態、かつ寄り道しながら歩いたからです。

ちゃんとルートを把握して寄り道せずに速足で歩けば、現代人なら1時間かからないだろうし、道や履物等の条件が悪い古代にしても、だいたい1時間前後で到着するんじゃないかなと感じました。

 

ふと思い立って歩いた道ですが、とくに四天王寺周辺にはその雰囲気も残っており、とても良い体験になりました。
またいつか歩いてみよう!

 

ごちゃごちゃと駄文にお付き合いくださった皆さん、ありがとうございました。

 

VIVA、難波大道!(´∀`○)♫